結腸手術の常識が変わる！？術前1日の抗菌薬で感染リスク半減〜MBPなしの新常識〜　Lancet Gastroenterology & Hepatology

Preoperative oral antibiotics and surgical-site infections in colon surgery (ORALEV): a multicentre, single-blind, pragmatic, randomised controlled trialCitationLancet Gastroenterology & Hepatology, 2020; 5(8): 729–738概要スペイン5施設で行われた多施設ランダム化比較試験。対象は腫瘍または憩室疾患に対して待機的部分結腸切除または全結腸切除が予定された成人565例で、機械的腸管前処置は行わず、以下の2群に1:1で無作為化した。介入群：術前日（手術前日の正午〜深夜）にシプロフロキサシン750mgを12時間ごと2回、メトロニダゾール250mgを8時間ごと3回内服対照群：経口抗菌薬なし両群とも麻酔導入時に静注セフロキシム＋メトロニダゾールを投与主要評価項目（SSI発生率）介入群：5％（13/267例）対照群：11％（30/269例）オッズ比 0.41（95％CI 0.20–0.80, p=0.008）副次評価項目全合併症発生率も介入群で低下（19％ vs 28％, p=0.017）合併症の重症度（Clavien–Dindo分類）には差なし経口抗菌薬に関連する有害事象は報告なし結論機械的腸管前処置を併用しない経口抗菌薬単独投与は、待機的大腸手術におけるSSI発生率を有意に低下させた。経口抗菌薬は待機的大腸手術の術前標準準備として導入が推奨される。

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