皮膚科の謎の湿疹、実は歯の金属アレルギー？〜全身型金属アレルギーの最新ガイドラインを読む〜

今回のポッドキャストでは、「金属アレルギー診療と管理の手引き 2025」をテーマに、地域医療の現場で遭遇する診断の難しい皮膚症状と、金属アレルギーの意外な関係について深掘りします。金属アレルギーは、アクセサリーなどの日用品だけでなく、歯科材料、整形外科のインプラント、循環器内科のステントなど、幅広い医療領域で用いられる金属材料に起因する身近かつ重要な疾患です。発症機序はⅣ型（遅延型）アレルギー反応であり、金属が直接触れた部位に限局する局所型（アレルギー性接触皮膚炎）に加え、食物や歯科金属由来の微量金属が体内に吸収されて全身に皮疹を呈する全身型が存在し、特に全身型は診断・治療に難渋するケースも少なくありません。本手引書は、皮膚科医、歯科医師、管理栄養士、看護師など多職種が連携し、適切かつ効率的な診療体制を構築することを目的として、診療のフローや生活指導の要点、さらには最新の疫学データ（ニッケル、金チオ硫酸ナトリウムの陽性率が高いことなど）を提示しています。特に歯科金属アレルギーが疑われる症例においては、歯科金属の除去の前に歯性病巣の有無を慎重にスクリーニングするなど、医科歯科連携の重要性が強調されており、日常診療における多角的な視点の必要性が示唆されています。矢上晶子, 「金属アレルギー診療と管理の手引き 2025」検討委員会. 金属アレルギー診療と管理の手引き 2025. 厚生労働科学研究費補助金（免疫アレルギー疾患政策研究事業）; 2025.#地域医療 #プライマリ・ケア #いなか医師の勉強ノート #金属アレルギー #医科歯科連携 #皮膚科 #アレルギー

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